虫歯・歯周病
一般保険治療
Insurance treatment
その治療、後回しにしていませんか?
『歯医者は嫌い』、『治療が怖い』、『まだ痛くないから放置していいよね…?』
そんな思いから、むし歯や歯周病の治療を後回しにしていませんか?
しかし、症状は進行するものです。
痛みがないからといって放置しているとある日突然激痛に襲われ、
痛み止めも効かずどうしようもない、ということになりかねません。
むし歯は、早期発見・早期治療することが大切です。
少しでも違和感があれば歯科医院で診てもらいましょう。
早期治療のメリット
むし歯を早期に発見し、すぐに治療すること時は、以下のようなたくさんのメリットがあります。
01
初期であれば簡単な治療ですむ
痛みが出る前の小さなむし歯であれば、神経の治療のような複雑な処置がありません。
治療時間が短く、患者さまの負担も少ないく済みます。
02
痛くなる前に治療できる
むし歯は放置すると少しずつ進行します。激しい痛みが出てから治療を行おうとすると、麻酔も痛み止めも効かないという事があります。早期に治療すれば、治療中の痛みが少なく済みます。
03
通院回数が少なくてすむ
小さなむし歯は1、2回の通院で治療が完了しますが、神経を取らなければならない程のむし歯は1本の歯の治療が完了するまで何度か通院しなくてはなりません。
04
治療費が安くすむ
むし歯が大きくなるにつれ、通院回数も増え、被せ物の料金がかかるなど治療費も高くなっていきます。小さなむし歯は通院回数も少なく、治療費を抑える事ができます。
05
セルフケアの注意点を実感できる
むし歯になってしまった場所、原因を知ることで自身の歯磨きの苦手な場所、どこを注意して磨けば良いのかを実感する事ができます。
むし歯の原因
むし歯は、歯の表面に付着しているプラーク(歯垢)の中のミュータンス菌が主な原因です。
ミュータンス菌は糖質を餌として繁殖し、酸を産生し歯のエナメル質の表面を溶かします。口の中の清掃が不十分であったり、適合の悪い被せ物や詰め物などの修復物が入っているとむし歯になりやすくなります。
また、1日の中での間食の回数や、糖質を含む飲食の回数などの生活習慣、歯並びや唾液の量などの違いにより、むし歯のなりやすさは変化します。
毎日の歯磨きや食生活などは、自身でのコントロールが必要です。
むし歯は進行するまで症状が出ないことが一般的です。
むし歯の進行と治療
C1
歯の表面だけがむし歯となっている状態です。
自覚症状も痛みも無いため、定期検診を受けていなければ見つかりにくいです。
この段階で早期発見し、処置を行えれば将来多くの歯を残すことが可能です。
治療法
予防メンテナンス
C2
むし歯菌により歯の表面が溶け、神経の手前まで進行している状態です。
冷たいものや甘いものがしみて、痛みが発生することがあります。
むし歯菌に侵された部分を削り、金属または白い被せ物を接着剤で固定します。
治療法
多くの場合、むし歯を削り、白い樹脂の詰め物(コンポジットレジン修復)または銀の詰め物(インレー)をします。
C3
むし歯が神経まで到達した状態です。温熱痛、冷水痛などズキズキと激しい痛みが発生します。早期に歯科医院を受診してください。多くの場合、歯の神経をとる処置が必要となります。
治療法
歯の神経の処置(抜髄・根管治療)を行い、土台を立て被せ物(クラウン)をします。
C4
歯の根までむし歯が進行し、化膿して膿が溜まります。ここまでむし歯が進行している場合、痛みがないことが多いです。
膿を除去する治療は長期化し、場合によっては歯を抜く処置が必要となります。
この状態を長期間放置すると膿が溜まり、歯肉が腫れる事があります。
治療法
抜歯後、インプラント、ブリッジ、入れ歯など失った歯を補う処置が必要となります。
歯の根の治療
むし歯が歯の神経まで到達してしまった場合、むし歯に侵された感染箇所と神経を取り除き、
詰め物で根の管を封鎖し、最終的に被せ物をします。
むし歯を治療せずに放っておき症状がかなり進行した場合や、神経組織が完全に死滅・腐敗した場合、歯の根の中でむし歯菌が増殖し、歯ぐきに炎症や膿を起こした場合に歯の根の治療を行います。
歯の根の治療のことを「根管治療」と呼び、治療が完了するまで何度か通わなくてはなりません。
治療の流れ
天蓋の除去
むし歯が大きく神経まで達している場合、化膿し歯の根の先に膿が溜まっていることがあります。
むし歯になっている部分を取り除き、根の治療ができる状態にします。
根管拡大、洗浄、調薬
ファイルという細い針のような道具を用い、根管内の汚染された部分を取り除きます。根管内がきれいになれば、消毒液を入れて蓋をします。
ここで炎症が治まるまで何度か薬の入れ替えを行うため、歯の根の処置には通院が必要です。
根管充填
根管貼薬を何度か施した後、根管から細菌が除去されてきれいになり、痛みや違和感がなくなった状態になれば、根管に充填剤を詰めていきます。根管内に細菌が活動する空間を残しておくと、新たに細菌が入ってしまい、細菌が増殖してしまうため、充填剤を詰めて根管を封鎖し細菌が活動できない状態にします。
支台歯築造、補綴
根管充填が終われば、歯に土台を立て、被せ物の型を取ります。最終的には歯の被せ物を入れます。保険内では銀やプラスチックの歯が入りますが、セラミックなどの白い被せ物を選択することもできます。
歯を失う原因第1位は、歯周病
歯を失う原因として最も多いのは、むし歯ではなく、「歯周病」であることをご存じですか?
歯周病とは、歯垢(プラーク)や歯石を住処とする細菌が原因で発生する口腔感染症です。
この細菌(歯周病菌)が歯周組織に悪影響を及ぼし、歯周病の進行を放置すると
歯を支える骨を溶かし、歯が揺れたり抜けたりします。
歯周病は痛みなどが出にくく、自覚症状のないまま進行します。
成人のおよそ8割が歯周病に罹患していると言われていますが、ご自身でもわかるような症状が出るころには、
歯周病はかなり進行していることも多く、処置が困難な場合もあります。
歯周病によって破壊された歯周組織は、自然に元の状態へ戻ることはありません。
生涯にわたり自分の歯で美味しく食事をするためには、
歯科医院でのプロフェッショナルなチェックやクリーニングを定期的に受けるをお勧めします。
健康な歯肉
歯周病
歯周病で歯を失わないために
01
定期的なメンテナンスがお口を守ります。
歯周病の原因となる歯垢や歯石は、歯周ポケットの奥に入り込んでいるため、ご自身で落とすことはできません。専用の器具の使用と、歯科衛生士の技術力が必要になります。
また、歯垢や歯石、バイオフィルムなど歯に付着する汚れは、毎日再生します。これらの菌を除去し歯周病を防ぐには、日々の歯磨きも大切ですが定期的に歯科医院でプロのケアを受けることが最も重要です。
02
歯科医師と歯科衛生士がチームを組み、患者さまのお口を管理します。
当院の歯科医師と歯科衛生士が連携し、患者さまの口腔情報を共有しています。口腔内に問題があった場合、歯科医師、歯科衛生士ともに問題解決に向けて取り組みます。お悩みや不安があればお気軽にご相談ください。
03
患者さまお一人おひとりにぴったりな歯磨き法をお伝えします。
歯周病を予防するには、「歯磨きを正しく行えているかどうか」が大変重要になります。自己流の歯磨きでは、磨き残しになりやすい場所が出てきます。磨き残しになりやすい場所は人によって違いがあり、磨き方だけでなく歯並びや使用する歯ブラシの違い、利き手などによっても異なります。自分のうまく磨けていない場所を把握し、毎日の歯磨きでできるだけ歯垢を取り除くことが大切です。
歯周病の進行
歯肉炎
歯周ポケットで歯肉の炎症が発生してきます。
丁寧なケアを行うことで改善可能です。
歯磨きだけでなく、歯と歯の間、歯と歯ぐきの境目、奥歯の見えない部分などにしっかりデンタルフロス(歯間ブラシ、糸ようじ)などを用いると効果的です。
軽度歯周炎
炎症が進行し、赤みがかってきます。
症状を感じることは少ないですが、人によっては、歯磨きで出血し、歯の周りがじんじんと腫れぼったく感じることがあります。歯周ポケットも深くなり、ご自身で行うプラークコントロールでは除去できないプラークや歯石が出てくるため、歯科医院で麻酔をして歯石除去をする治療が必要となってきます。
中度歯周炎
歯を支えている骨が徐々に溶けはじめ、歯周ポケットは5mm以上と深くなり、しみる、歯磨きでの出血、歯ぐきが腫れたり治ったりなどの症状を繰り返します。
歯がぐらつき始め、歯ぐきから膿が出たり口臭がしたりします。早期に歯科医院を受診してください。
重度歯周炎
歯を支えている周囲の骨が2/3以上溶け、歯周ポケットは7mm以上とかなり深くなります。
歯がぐらつく、硬いものなどが噛めない、歯ぐきを押すと膿が出る、口臭が強くなるという症状が現れます。骨が溶けたことで歯ぐきが下がるため、歯が長くなったと感じたり、歯と歯の間のすき間が大きくなったり、物が詰まりやすくなったりします。この状態で放置すると歯が抜け落ちるか、抜歯するしかなくなってしまうこともありますので、至急歯科医院を受診してください。
歯周基本治療
01
プラークコントロール
歯周病予防や歯周病治療で基本となるのがプラークコントロールです。
歯周病を改善、または進行を食い止めるためには、患者さんに歯周病の起こる原因を知ってもらい、自分自身で口腔内の衛生管理をきちんとしていただくことが最も重要です。正しいブラッシングの方法を身につけ、歯間ブラシやデンタルフロスを併用して口腔内を清潔に保つことが基本となります。
02
スケーリング・ルートプレーニング
プラークは、時間が経てば歯磨きでは取り除くことができない歯石となり、歯石は歯周病菌の住処となります。歯石を取り除くことをスケーリング、歯根の表面に付いた細菌の毒素を取り除いて歯根の表面をなめらかにし、細菌がつきにくくすることをルートプレーニングと呼びます。歯磨きでは取り除けない深い歯周ポケットの中の歯石や、磨き残しのプラークを除去することにより炎症が治まります。歯周ポケットが浅くなり出血などの症状が改善されます。